空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

The Shepherd's Return

Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の3曲目。序盤なのでシャープも一個で読みやすい(ト長調)。25の練習曲に比べて、1音1音のアーティキュレーションの指示が細かいので、しっかり弾きこなすのは難しい。裏を返せば、趣味としてコツコツ弾き込めるので練習しがいがある。聴くと弾くとでは違った魅力のある曲であると思う。

大雑把に俯瞰すると

  • A 序奏。スタッカートにペダル記号がついている(謎)
  • B ズンチャーチャ間奏1
  • C スタッカートゾーン(13〜20小節)
  • D スタッカートゾーン(29〜36小節)
  • E なめらか間奏2
  • F ズンチャーチャフィナーレ

という感じになっていて、A → B → B → C → B → D → D → E → A → B → F という感じに物語が進行していく。C、D で明らかな場面転換があり、A、B のような牧歌的なテーマが底に流れている。基本は「ズンチャーチャ」と「ブンチャッチャ」の3拍子のリズム。アーティキュレーションを楽譜に忠実に再現するように頑張る。ペダルは最初のうちは使わなくて良さそう。

なんと言ってもこの曲で一番盛り上がるのはラストの部分。25 の練習曲の The Return は、ウンチを漏らしそうになって帰宅するイメージだったけど、この Return では、相当いいニュースを持って帰宅したのであろうことが推測される。

相当ダイナミックな終わり方だと思う。ほぼ全音に奏法の指示がついていて、左手はスタッカート、右手はスラー、sf に始まりsf で終わる。最後の和音も豪華、左手から受け継いだリズムを継承して、主音のGを一番強調させてスタッカートで高音に抜けると弾き切った感があって良い。