空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

The Swallow

Burgmüller 25 Progressive Pieces, Op. 100 の 24 曲目。ブルグミューラーの練習曲は、同時代の先輩であるショパンの楽曲を意識しているような気がしていて、24曲目の「The Swallow」はちょうど、Etude Op. 10 No. 1 を子供向けに書き直したかのような印象。大人の手でこれがしっかり弾ければ、ショパンの方も弾けるようになるのではないだろうか。

曲の名前は「燕」138BPM で、すべて 16 分音符。右手と左手がちょいちょいクロスしている。なるほどこれは、左手が「燕」の如くひゅんひゅん飛ぶことに掛かっているのだなと気付く。「Barcarolle」で、黒鍵が白鍵に浮かぶ小舟のイメージであったのと同じように、鍵盤の前に箱庭の宇宙を作り出す作曲家の遊び心に脱帽する。

曲としては出オチという感じで、最初から最後まで燕がひゅんひゅん飛ぶ練習。これは音楽だけでなく、曲を奏でる姿までを音楽だと思って、格好良く弾けるようになりたい。ひとまず淀みなく弾けるようになったところで次に行く。目標の速度で満足のいく演奏ができるようになるまでにはしばらく毎日練習が必要。