空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

The Knight Errant

Burgmüller 25 Progressive Pieces, Op. 100 の 25 曲目。英語の楽譜だと「The Knight Errant」日本語に訳すと「騎士道物語」である。原題は「La chevaleresque」フランス語では「騎士道」のような意味だろうか。La が女性冠詞なので、日本語では「貴婦人の乗馬」として親しまれている(笑)。

25曲全て弾いてきて明らかに分かるのは、この曲がこの練習曲集の最後に配置されているのは、一番難しいからではなく、間違いなく最高傑作だからである。

ハ長調には耳が慣れているのと、和音がシンプルなので、すらすら暗譜できる。最初の8小節のメインテーマにサンドイッチされるように3つの異なる表現を含むセクションがあり、最後が盛り上がって終わる。一曲で聴かせる演奏会向きの曲。25曲全体から見ると、頭ひとつ飛びぬけた名曲と感じた。メインテーマは馬上での移動になっていて、それぞれのセクションが物語のシーンになっている。貴婦人が乗馬している姿よりも、騎士道物語(少女マンガ的な英雄、恋愛もの?)の方が曲調と合致している。