空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

Ave Maria

Burgmüller 25 Progressive Pieces, Op. 100 の 19 曲目。ここへ来て、スローテンポの曲。#が3つ付いているイ長調の曲。

Tender Flower と同じで、ハ長調から遠くなると響きが新鮮で、なぜか透き通って聞こえる。響きに耳で感じながら音のバランスまで注意して丁寧に弾く。終盤に差し掛かる 19 曲目というタイミングで合えてこの曲を挟んだのは、速く正確に弾く演奏スキルとは別軸のスキルの大切さを強調するためだろう。

と思ったが、実際には別のところで躓く。

#が3つも付くと、音感に乏しい人にはかなり厳しくて、音符の通り鍵盤を叩く動作と、自分が何の音を弾いているのかの脳内変換が上手に出来ないのである。さらに和音になると今までのやり方ではだめで、新たな脳内コーディング(符号化)の方式を編み出す必要がありそうだ。鍵盤の配置を覚えて暗譜してしまうこともできるが、それだと汎用性に乏しいので、ここは少し時間を掛けて、階名で音楽を理解する方法を習得したほうが良いのかもしれない。音感に自信が無いのであればなおさらである。

と思ったのだけど(またか)、即興で転調するなどの高レベルな弾き方を対象にしない限り、ピアノ奏者にとっては音名で覚えるほうが理にかなっていることに気づいた。なぜならば楽譜も鍵盤も基本的には音名に一対一に対応しているからだ。今やっているの楽曲では、音名だけで音楽の構造を把握できる。

ということを踏まえて、最終的には以下の方法で音を認識する方法で覚えた。

  1. 五線上のハ長調の音階でドレミファソラシを認識
  2. 現在の「調」のフィルタを掛けて、鍵盤にマップ

この楽曲の暗譜の難しいところは、完全な繰り返しではなく、両手に微妙に異なるアレンジが組み合わさっているところ。従って、たった30小節だけど、情報量はかなり多いという罠がある。