空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

Tender Flower

Burgmüller 25 Progressive Pieces, Op. 100 の 10 曲目。楽譜に#が2つも付いている。ニ長調である。ヘ長調(♭1つ)、ト長調(#1つ)くらいまでなら例外として黒鍵を受け入れられたし、今までの楽譜は、むしろ黒鍵を避けるために移調した結果の♭なり#であった。だがこの曲は黒鍵をちゃんと弾く。今後#や♭が増えていったときに、今のやり方のままでは挫折するのが目に見えている。一応、高校の選択科目で習った音楽で、長調短調、音階の仕組みなどは知ってはいるものの、楽譜でそれを見た後、指を動かして演奏するまでの情報処理の枠組みが脳内に構築されていない。その作業の入り口としてのニ長調。というのが Burgmüller 先生の導きであろうと思う。

絶対音感の持ち主であれば、音名で把握するのが近道だし、相対音感を頼りにするなら階名、あるいは相対的な度数で読み取っていくのもありだろうと思う。自分にとっての解を見つけられるほどの経験がまだないので、ひとまずは楽譜に正面からぶち当たっていくしかない。

CDを聴いた最初の印象では Sincerity のようなシンプルな曲?だと思って少し弾き始めると、全然難しくて、自分の音感の乏しさに絶望する。楽譜から音楽への情報処理もまだまだ修行が必要。音符が2個以上飛ぶと、初見では付いていけない。左手もト音記号からヘ音記号に変わったりして、前以上に揺さぶられてざわつく。ニ長調で初めて出てきたドの♯を脳内で時々レと思って弾いてしまうことがある。

大体通しでゆっくり弾けるようになるのに1日かかった。以前に比べると大分早くなってきた。

  • 主題A、中間部Bとすると、A→A→B→A→B→A という構造の全48小節だが、指の動きとしては18小節分しかない
  • dim. e poco riten. が付いているので、少し酔える
  • 透き通った旋律を際立たせるために、左手の休符をしっかり守る

調が変わっただけで、音が透き通って聴こえるのが不思議。真ん中のレと下のファを弾いたときに少し共振のような微かな振動を感じるので、もしかしてそろそろ調律が必要かもしれない。