超・格差社会アメリカの真実
たぶん,アメリカに住んでいなかったら興味も持たなかったであろう一冊。エコノミストらしく,格差について数値的なデータがまとめられている。続いてその数値が意味する者は何なのか,アメリカの国の成り立ちまで遡って説明してある。何か教養が身に付いた感。
どこの組織にも「早い者勝ち」「やったもん勝ち」のポジションはあるから,格差があると聞いて,その成り立ちを知っても,特に驚くべきロジックが隠されているわけではなかった。ただ格差の大きさと有効期間を,ひとりの人間の人生の範囲内で語ろうとすると,ときどき不条理に見えてしまうという気持ちはある。
まあこう思えるのも,この本を読んだ前提があるからなので,とにかく「真実」を知ることができて良かった。
それをどのように是正することが「正しい」のか,その答を見つけることは本当に難しい。答を見つけられる人は,神に近いと思う。
- 作者: 小林由美
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2006/09/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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