Awakening in the Woods
Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の12曲目。オクターブ奏法の練習。スタッカートを意識して、沢山の鍵盤を押しても重たくならないように気をつけながら練習。終始同じズンチャカのリズムで、最後は怒涛の盛り上がり。弾いていて楽しいけれど、なんだかくどくて、あまり人前で披露するには向かない曲なのかなと思われる。
A Young People's History of the United States
2022年の積読消化2冊目。
アメリカ大陸の発見から建国、そして現在までを覇者の視座ではなくではなく「人々」の視点から描いた歴史教科書。「人々」の立場に立つことは良いことだと思いつつ、自分ひとりの生活の成り立ちを見ても、どちらかというと経済的には「あちら側」に依拠しているなど、自分が矛盾を抱えている現状に向かい合わされる本。
メインテーマとは外れるものの、大国(強者)が戦争を始める理由付けとして「先制攻撃された」ことを誘発したり、あるいは単にでっちあげること、権力者たちが自分たちの権力を維持するために国民の怒りを自己弁護できない集団に向けること、また弱者に対してした約束を結局反故にすること、この繰り返し。これらは時代を超えて普遍的な3つのことなのだと思われた。いまのところ。
これから先の歴史はどのようなものになっていくのだろうか。最終章の詩の引用に込められた筆者の祈りに答があると思いたい。
Rise like lions after slumber
In unvanquishable number!
Shake your chains to earth, like dew
Which in sleep had fallen on you ―
Ye are many, they are few!
To Explain the World
2022年の積読消化1冊目は、ワインバーグ博士の「To Explain the World」。物理学徒にはお馴染みの物理学の教科書を書いた先生による、物理学の歴史本。後半の science revolution 以降の話は馴染みのある話が多かった。それ以降の現代的な「物理学」成立する以前、物理学が哲学・宗教と分離されてなかった時代に先人たちが陥った誤り、足踏みの数々への言及が興味深い1冊であった。たぶん背景知識があって、楽しめる本なので、初学者が網羅的に学べる本では無いと思われる。
地球の中心が宇宙の中心ととらえる「信念」、惑星の周回軌道を真円と仮定する「信念」が、多くの先人を惑わせてきた。素人目に見ると、同じことが、おそらく現代のダークマターについても起こっていると考えるのが自然である。…という謙虚な視点で改めて物理学の歴史を俯瞰してみるのは、現役で物理をやる人々にとっても役立つことだと思う。
2022年の目標
2022年元日。年末にゆっくりとクリスマス休暇をとって、自宅でゆっくりと新年を迎える。
日本では、年末ぎりぎりまでキッチリ仕事をして、お正月休みをしっかりとって一年の計を練るのが普通だと思われるが、アメリカにはお正月休みという概念が存在しないため、日本人の感覚で師走を過ごすと一年を振り返るタイミングがなくフワフワと新年を迎えてしまうことになる。なので、日本の同僚が忙しくしているところを一足先にクリスマス休暇を取るのは、非常に大切なことであると思われる。
それはさておき、今年の目標を手短に書き残しておく。かつては「老後の愉しみ」などと思っていたけれど、そんなものはないことが分かりつつあるので絶賛棚卸中である
- 本を年間52冊(以上)読む(週一ペースのインプット)
- 性質上何か月もかかる本もあるので、そこは緩急をつけて、とにかく冊数を目標とする
- 娘が視力を気にしてスクリーンタイムを自発的に減らしたタイミングで、静謐な読書時間を家庭内に作るという教育上の目的もある。今までデュアルスクリーンでゲームと動画に時間を溶かす経験を娘に積ませてきたので、その経験を経た上で読書に傾倒してくれると嬉しい
- Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 を最後まで一通り弾き終わる
- 25の練習曲の感覚で、今年中に終わるかと思いきや、そうはいかなかった。とくにラストの6曲が自分にとってかなりの難曲
- 18の練習曲が終わったら、モシュコフスキーか、ショパンに入門したい
Serenade
Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の11曲目。終始、美しくも単調なメロディラインをが続く中で、どうやって色を付けて曲として表現するか。演奏で付けられる色成分が多いタイプの曲。それに加え、装飾音を弾くときに中指、薬指と小指が多く使われるので指の独立の強化に使えると思った。5曲目の「The Spring」と同様、初めて練習するときは指が攣りそうになるが、練習を重ねることでテクニックとして確実に指に染み付いていく。小さい成功体験を積み重ねていこう。
メロディを覚えるのは簡単だけど、付随する装飾和音をどのように覚えるか、というのが悩ましい問題で、最初はコード名を併記してみたりもしたけれど、結局どの展開形かまで記憶するのは情報量としてまだ多すぎて出来なかった。結局
- リアルタイム・デコード(音楽に合わせて目で音符を読む)⇒ 譜読みの速度向上
- 音の組み合わせと響きを耳で覚えてミスを減らす ⇒ 音感の向上
という鍛錬をひたすらすることになった。
次の12曲目あたりから怒涛の後半戦。それまでに力を蓄えておかないと。
Velocity
Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の10曲目。曲名に「Verociry(邦題:すばやさ)」とあるので、やはり指定された速度で弾けるようになることが肝なのかなと思いつつ練習。左手でブンチャッチャ、右手で旋律を弾くタイプの曲は、子供のころに練習した曲によくあるタイプで、あまり良い印象はない。珍しいことにブルグミュラーでは初めてなのではないだろうか。右手をひたすら強化する。ハノンで同様の練習効果を得られるとは思うけれど、曲として完結するので少し楽しい。
1ヵ月以上練習したけれど、これは完成するタイプの曲ではないので、日々のルーティーンに組み込んで次の曲に進む。
Morning Bell
Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の9曲目。ここまで来てようやく半分。変イ長調。黒鍵を多用する。
- 4~5和音で、音域も広く重厚なハーモニー。綺麗に響かせるための音のバランスを試行錯誤する
- 前奏と後奏では、右手がメロディと伴奏を兼ねて、左手は環境音的な和音を奏でる
新しい曲に挑むたびに違う筋肉が必要になる。右手がつりそう。