空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

疲れないクロール

家族が帰省して、しばらく一人暮らしの日々が始まった。一人でいるときは、一日のルーティーンを決めておくと心穏やかに過ごせるので、その一環として、夕食後にプールでひと泳ぎすることを習慣化した。

大体30分くらいかけて、1500m 泳ぐのが目標。このペースに到達するは平泳ぎでは難しく、ペースを守ってクロールを続ける技術が必要になる。今のところ編み出した技術は2つ、ひとつは呼吸法、もうひとつは上半身の使い方である。

呼吸法(呼吸のタイミング)

クロールをペースよく続けるには、基本、右手が水面から出るときに一緒に顔を出して息を吸う。初めのころは、あまり考えずに顔が水中にある時に何となくブクブク吐いて、顔を出したときに吸っていたが、これがとんでもなく疲れた。顔を出す前に体から空気を放出しすぎると、浮力が落ちて、水面に顔を出すために余計なエネルギーが必要になり、そのぶん体力を消耗するのである。

それを踏まえて編み出したのが次のリズムである。右手、左手のひと掻きを、それぞれ2拍ずつで4拍の運動と思うと、♩♩♪♩(テン・テン・テ・ホゥ)のリズム。最初の二拍、右手を掻いているときは息を止めて、左手が水面に上がっても体が沈まないように浮力を蓄えておく。で、左手が半分掻き終わって、右手が水面から出るちょっと前くらい、太字の「ヘ」のタイミングで息を吐いて、浮力を失って体が沈む前、最後の「ホゥ」のタイミングで息を吸う。このようにすると、私の体格だと浮力がちょうどよく調節でき、最も効率よく泳げる気がしている。

上半身を大きく使った腕の回し方(X泳法)

上記の呼吸法を取り入れる前は、呼吸のたびに水を掻いて浮力を生んでいた結果、推力も得てしまい、結果としてスピードが上がりすぎて消耗するという、スピードコントロールができていないという問題があった。呼吸法だけでもだいぶ改善したが、腕の回し方もひと工夫するとだいぶ楽になる。

それは右手は右から左下、左手は左から右下へと、X(エックス)を描くように泳ぐように心がけることである。そしてその際に上半身を大きくねじって、腕が一番高い位置に来るときには胸が横を向くくらいに大きく体を使うことで、体全体に運動の負荷を分散させるのである。また、ゆっくり、大きく水を掻くことにより、体力の消耗を抑えつつ効率的に推進力を稼げるような気がしている。

この泳法を取り入れてから、徒歩で歩くのと同じように、クロールでほぼ無限に泳げるように感じられるくらい体力の消耗を抑えることができるようになった。最適解というわけではないが、最適解に近づくためのアプローチとしては有効な泳法と思われる。