空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

月曜日

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有給。高校の同級生のつてでPasadenaにあるJPLというNASAの施設を見学する。

技術そのものも面白いけど、チームが一丸となって問題に取り組み、成果を喜べる「ミッション」を設計することの大切さに気付いた。宇宙開発の場合はそのあたりが分かりやすいだけで、本質的には身近にある開発のプロジェクトも、同じ原理で動いてよいはず。

単なる思い出作り以外にも、得るものが大きかったのでN君に感謝。

その後、ツアーで一緒だった学生さんをカリフォルニア工科大学に送って、自分も歴史ある超名門校を少しだけ散策してきた。高校の時に物理を志すきっかけとなったファインマン博士が教鞭をとっていた大学である。僕にはおとぎ話のような遠い世界だったけど、子供たちには手を伸ばせば届く「地元の大学」くらいに身近に感じて欲しかったので、マスコット人形のビーバーをお土産に買った。アメリカにしては珍しいゆるキャラじゃないだろうか。

M氏は期待通りカルテック君をぶん投げて遊んでいた。その調子だ。

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日曜日

家の掃除と子供の世話。

引越し以来、ユルユルで気分が悪かったトイレットペーパーのディスペンサーを取り付けなおす。ドライウォールを補修しなおし、アンカーを打ち直して再固定。会心の出来栄え。

昼はK氏に肉うどんを作ってあげる。見事完食。一方私は目玉焼き二個。家の中とバックヤードの掃除、子供の世話と一日中家事で精一杯。夕飯は体調が回復した奥さんがから揚げと、海草のサラダに野菜たっぷりのコンソメスープを作ってくれる。二日ぶりのちゃんとした家庭料理に涙が出そうになる。

K氏は一日中留守番で少し退屈そうだが、プレスクールの先生が作ってくれたビデオ教材や家の中のものを使って上手に時間を使っていた。M氏は父親とK氏のやることなすこと何でも興味津々。可愛い盛り。

土曜日

カーディーラで車のメンテナンス。無料で半日代車を貸してくれた。家族がいるのでSUVに乗っているけど、セダンはやはり安定していて、フリーウェイを走っていても心地よい。

昼はIrvineの日本のレストラン。奥さんが風邪気味だったので夕飯も近所の日本料理屋をto-goで注文する。最近人気が出てきたらしく大盛況でなにより。

金曜日

5年ぶりくらいにetolispのコードを読み直してみると、改善点があっさりと次々見つかる。ガーベージコレクタと構文木の実装の冗長さが目に余るので作り直し始めた。

子供を寝かしつけてから自分が眠くなるまでの数時間、5年間の進歩、厳密にはetolispを休止中に別のLispC言語で再実装したときの知見とC++の特性(new演算子オーバーロードコンストラクタ、デストラクタが言語仕様に組み込まれているところ)に加えて、C++-11の新文法を組み合わせてコードを書いた。仕事で使えるようになるまでにはあと数年掛りそうだが、C++-11はコードの見栄えを一変させる大きな進歩であることを実感。

木曜日

昼は豚肉のすり身のBBQ。夜はきのこともやしとキャベツの野菜炒め。うどん付き。

久々にetolispのソースコードを開いてみる。数年間コードは書かなかったが、いつも頭の片隅で気になっていたgarbage collectorの実装を見直した。5年と1日の成果。

水曜日

M氏の検診。

昼は久しぶりにハンバーガー。夜はうどんライス。

生まれてすぐの耳の検査に引っかかってから、病院の先生方が全力体制でM氏のサポートをしてくれている。1日で7人の専門家に検査をしてもらい、今度のアドバイスなどを貰う。幸い言葉の発達は標準以上にできているし、耳もちゃんと聞こえている様子でひとまずは安心。

子供を持ってみると一人の子供が「普通」に育つことがどんなに難しいことなのか良く分かる。思い出してみると、僕自身も生まれたときから乳歯がちゃんと生えなかったり、色々問題があったと思うけど、それらを全部受け止めてのびのびと育つ家庭環境があったことは幸運だった。

火曜日

風邪もほぼ治る。昼はご飯を発酵させたソーセージなどの珍味と絡めてコロッケ状に揚げたあと、それを崩してピーナッツと絡めてサニーレタスとパクチーで巻いて食べる料理(名前は忘れた)。夜はチャーハン。二日続けて同じ料理は辛いので味噌汁をお願いしたら、出汁をいっぱい使った大根とシメジの味噌汁も添えられていた。

午前中、Mは屋内遊技場に遊びに行ったとのこと。一人で遊んでいると、同じくらいの月齢の子供が寄ってきて、おもちゃを取ろうとしたのだそうだ。そこでM氏はその子の腕をそっと掴んだ後「ねぇ、この子殴ってもいい?」という目でチラッと親の顔を伺い、それに気付いた奥さんの顔色を読んでやめたのだそうだ。危ない一歳児である。アカデミックな才能は未知数だけども、頭の回転の早さはなかなかのものである(お兄ちゃん比)。

K氏はソファーのクッションを外してM氏が中に入って遊べるチムニーをつくってあげていた。ズボンをはくのを嫌がりフリチンで遊ぶ。寝る前は流しの水を色々な容器に溜めて観察していた。ここ半年で英語の発音がだいぶネイティブっぽくなってきた。それもredとかblueとかagreeとか簡単な単語なんだけど、発生の仕方からして違う。悔しいがホンモノの英語の音。父はもう英語を喋らないほうがよさそうである。