空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

IKEAに行く

ここ三週間ほど,毎週末,足繁くIKEAに通っている。今まで貰い物のシングルベッドで生活していたけど,新しく引っ越した広い部屋でシングルベッドで寝てるのが,何だか惨めに思えてきたので,クイーンサイズのベッドを購入。さらに,だんだん増えてきた模型と書籍を陳列するための棚(2m × 2m,80kg くらいある)を購入。
IKEAというのはスウェーデンの組み立て家具チェーンで,日本にも屋内スキー場「ザウス」の跡地に支店ができたと聞いている。私はアメリカに来て初めてIKEAを知ったのだが,この家具屋はいろんな意味で感心させられる。
まず第一に品揃えだ。安物〜中の上あたり(つまり大抵の人々のニーズの80%程度)まで,幅広い価格帯のものを置いてある。そして第二に価格だ。それほど細部にこだわりがなくて,同じ程度の家具を買うならば,大抵IKEAのほうが安い。第三にはサービス。これは数値化しにくいところだけど,愛想の悪いアメリカのお店の中では,一番店員さんが丁寧に接してくれる印象がある。
その中でも,一番感心させられるのは,家具の品質と梱包だ。必要最小限の梱包でありながら,商品に傷がつかないようにちゃんと要所が押さえられている。また徹底したコストダウンの成果なのか,家具の各パーツの規格が統一されている。そしてデザインも,組み立て方も非常に合理的で無駄を感じさせない。
値段の秘密は,恐らく単に原価が安いってことなのは分かるんだけど,どんなに安いものでも最低限の品質が守られているところも凄い。買ってみて,今のところどれも「期待はずれ」だとか「やっぱり安物は駄目だな」と思ったためしがないのは,やっぱりそれなりに品質が高いことの現れなのだと思う。安物は安く,そしてそれなりに安っぽさはある。中くらいの値段のものは,安物に比べてかなり品質が良いのがよく分かる。同じお店で,両方を比較できるってのも面白いのだが,どちらも妙に値段相応の説得力があるところが,とても心地よい。
お客以外の視点から見ても,商品の陳列,お店の構造に至るまで,まだまだ感心するところは多い。グローバル企業の見本としても,IKEAはとても興味深い体質があるらしい。善とか悪とか好きとか嫌いとかを抜きにしても,IKEAについて調べてみるのは興味深いことかもしれない。