空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

The Storm

Burgmüller 18 Characteristic Studies Opus 109 の13曲目。最初にこの練習曲集を始める前には、想像を絶するほど超絶技巧に聴こえたこの曲も、ここまで来るとなんとかテクニックに分解可能になってくるから不思議である。The Pearls を始めたときに「ラスボスか」と驚いていたのが懐かしい。

本曲は、蓋を開けてみると、おそらく1,2,3 の指の練習、これまでに出てきたオクターブ奏法の練習も補う形になっている。実は、曲の構造もとてもわかり易い。A→B→A→B→C→C→A→D という構造。少しずつ分かってきたけど中間部分は平行調に転調していて最後は同主調ニ長調)に転調する。激しい天候と、嵐が去っていく変化が楽譜に現れていて素晴らしいと思った。特に中間部でCとFのコードが入って、嵐の中に突然、希望の塊のようなものが現れてくる。嵐の最中に、雲の切れ間から見えた太陽の光だろうか、なんて。個人的にはピアノのFの和音の響きがとても好きなので、このフレーズがこの曲の中で好きな部分である。

ただ、大雷雨を再現するには滅茶苦茶速く弾く必要があるので、基礎運動能力の強化&猛練習が必要。

一つの曲の中に物語(序破急)があるので、発表会向きかも。指が動けば弾けるので、お子様にもわかり易し。