自伝ドクター苫米地 脳の履歴書
記録によると,id:xoinu:20081227 にて発見して以来,ウォッチし続けていたが,この度,半生を綴った自伝を地元の書店で入手。これは期待以上に面白かった。いつか会ってみたい。
よく分からない業界のコネクションや,なぜキューバのネタがブログに上がるのか,これを読んで腑に落ちた。まるで,おもちゃ箱のような人である。
若かった頃の「1番」を目指すことへのこだわり,あるいは過剰なまでの自意識が引っかかる人は多いだろう。分析するつもりはけれども,博士のそういう,中二病的なところが,一般人との接点を上手く作り出しているのではないかと思った。つまり博士は人の中に生きて,人に認められたいからこそ,読者の言葉で,分かり易い本を書くのだという説。ただこれは,本当にどうでもいいことだ。
氏の世界観や教育についての意見は完璧に同意する。とくに大学教育についての下りで,大学生に職業訓練をさせない,アルバイト,就職活動を禁止する。というところは,ごもっともだと思う。ただ,それが出来ないのは,日本という国が,経済的にも心理的にも,まだまだ貧しいからだと思う。
単なるスペシャリストではない。科学者として,技術者として,教育者として,過去にも現在にも未来にも目が見開かれている,でも結局なんだかよく分からない,でもたぶん善人だということが分かった。
- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: 主婦と生活社
- 発売日: 2008/09
- メディア: 単行本
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