Website は公道にして私有地にあらず

「無断リンクヤメレ」とか「はてブのダークサイド」みたいな話が，結構盛り上がってる件について常々思うこと。私は大半の人たちと違って，mixi みたいな「日常の延長」としてネットを捉えていないから，逆に，ネットの世界に「現実世界の論理」を押し付けようとして，不快感を露にしている人たちを見ると，やるせない。もうちょっと発想の転換をしてくれたらいいのになぁと。

無断リンクに関しては

• 自分の Web サイトを，仮想世界の家や敷地とでも思っているのかも知れないけど，現実で例えれば「公道」。
• Google のキーワード検索も，はてなのキーワードリンクにしても，Web サイトってのは皆が通れる道で，単語一つ一つが，交差点になっているという感覚。これを共有したい。Google の単語検索の便利さを享受する時点で，これを受け入れているはずなのに，自分のページだけ「トップページしかダメ」と言うのはいかがなものかと思う。
• 楽しくドライブしていたら，突然，バリケードを作って道を封鎖している奴がいる，そんなお前らどうなの？そんな感じ。
• どうしても私有地にしたかったら，パスワード制にして，見られたくない人に決して気付かれないように工夫をすべき。

などと思う。mixi を私の色眼鏡で例えると何なんだろ。ヤマギシ村あたりかな。新世界に馴染めず，旧世界の理屈でネットを楽しみたい人達の集落といったところ。それが案外，盛り上がっちゃってるんだけどw。まぁ，ここははてな村ですが何か？

はてブのダークサイド，ていうか，個人の誹謗中傷については，少し難しい。今のところは

• 多くの人々はネットの世界を現実世界の常識で捉えようとしているけど，情報の制御が，現実世界ほど簡単ではない。だから，現実世界と同じノリで，個人情報を公開するのは危険きわまりない。若しくは，覚悟を決めた上で。
• 現状のルールでは，個人の尊厳を守ることはできない。ただ，個人の尊厳を守るために労力を費やすよりも，ネットがもたらす相乗効果，正の部分を最大限に引き延ばすことを考えた方がいい。
• 少なくとも「正の部分」だけを見つめて革新し続ける人たちが存在している。後ろ向きなことばかり考えて，その人たちに遅れをとることの方が，余程深刻な問題である。

などと思う。

というわけで，現実世界の「個人」の名誉云々に関しては「極めて守りにくい」と思うので，個人情報はネットに流さないことを強くすすめる。し，「個人情報」なんて，ネット世界の利益を被るために全く必要ないとも感じる。私も，一介の「くそいぬ；xoinu」で十分満足している。勿論，ネット世界でも現実世界の評判は通用するから，リスクを冒してでもそれを公開する価値があると判断した場合のみ，やればよい。

コテハン叩きはどうか？それについては「これがネットの現実だよ，強く生きなよ」と励ますことしかできないなぁ。
思ったままをつらつら書いていたら，現実解からかなり剥離してしまった気がするのでこの辺で。