空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

ありのままの自分

会社の同僚のフィアンセが,親友を連れてオフィスに訪れてくる。フィアンセは先に到着し,ちょうど彼女の親友(♀)も会社にそろそろ到着するという設定。

親友が到着した。

彼女らは,通路で世間話を始めた。私は個室で作業をしているが,壁を隔てた室内でそれに耳をそばだてる。

親友「ねぇ,ねぇ,世にも気持悪いもの,見る?」
フィ「わ〜い。なになに,見たい見たい!」
 (何やら披露・・)
フィ「気持悪〜い」

とても気になるではないか。
私はおもむろに立ち上がりそして,会話をしている二人の元に歩み寄る。フィアンセは私に背を向けて立っており,その親友はちょうど,その陰になってよく見えない。こちとら気持ち悪いものには慣れている。ちょっとやそっとのことじゃ驚かないぞ。どれどれ,ちと見てやろうか。

かくして,それはなんであったか。

それは「鼻毛を片方の穴だけのばし,ちぢれて,それがやはり片方だけたくわえたちょびヒゲと絡まって繋がり渾然一体となった黒い物体」だった。一見した限りでは,鼻の穴から黒いヒゲが生えているように見える。よく,モミアゲとヒゲが繋がる男性がいるが,それが鼻の穴周辺で展開されている,ちょうどそんな感じだった。しかも片ほうだけ。

夢の中の自分は,それに大打撃を受けた。「ぷぷぷ・・・」(笑ってるわけではない)という効果音とともに脱力し,沈没するように地面に突っ伏してしまった。

そして,その背中を指差し,クスクスと笑いながら「やだ〜○○さん(私の名前),立ち上がれなくなっちゃってるじゃない」と,彼女達はとても楽しそう。私は力が抜けて,立ち上がることができないでいた。そのうち,水のような鼻水がポタポタと垂れてきた。偶然にもその感触が,鼻血のそれに似ていて,

むむ…やばい,鼻血か!

と思って目が覚めた。そんな液体はどこにも流れていなかった。
今日は自分の身に緊急事態が起こったことを察して目が覚めたおかげで,夢の内容を普段以上に良く覚えていた気がする。自分は毎晩,こんな夢ばかりを見ているんじゃないだろうかと,ふと心配になってしまった。会社の同僚が最近婚約したのは事実である。それに対する私の感慨が,この程度のものであるということなのだろうか。