空想犬猫記

※当日記では、犬も猫も空想も扱っておりません。(旧・エト記)

「頭がいい人」と言われる文章の書き方──文章のうまい、ヘタはここで差がつく! (KAWADE夢新書)

「頭がいい人」と言われる文章の書き方──文章のうまい、ヘタはここで差がつく! (KAWADE夢新書)


自分の文章にぎこちなさを感じたり,あるいは逆に時々,とても良い文章が書けた気がすることがある。その原因は何なのか,まずは軽めの本で勉強してみようと思って買ってみた。本のタイトルが何かいやらしさを感じさせるのだが,読んでみて納得することが非常に多かったので皆さんに勧めてみようと思う。
ブログを書くときにそのまま役に立つアドバイスも豊富にあった。その中でも,もっとも参考になったのは「感情は,事実を描写して表現せよ」という節。
例えば,「悲しみ」を表現するときに「悲しい」とは書かない。その代わりに,読み手に自分が感じたのと同じ「悲しみ」を,否応なく感じてもらえるように出来事を描写していくのだ。そうすると,文章に深みがでるし,必然的に「読み手の視点」を意識した文章になる。後から読み返したときのことを考えると,日記の文章を書く場合には特に,この教えは役に立つだろう。
この本は,他にも主語と述語の距離,修飾語の位置,接続詞の使い方などミクロなレベルから,言い回しによる文章の展開の仕方などマクロ?なレベルまで,実践的な技術についても触れている。ゴルフでいうところの基本の振りのようなもので,一通り基本をマスターしておけばその後の上達がスムーズになりそうだ。ゴルフも文章も上達していない僕がいうのもなんだが。
そういう事を知ると,職業柄,文章を数値化して善し悪しを計算できるのではないかと考えてしまう。そう思って探してみたら,なんと,既に文部科学省が小論文の自動採点ソフトを試作していた。

言葉は生ものだと思うので,僕はこのようなアプローチはナンセンスだと思うが,使い方を変えて「誰の文章が誰に似てる」とか「夏目漱石に較べて自分の文章はここが違う」とか,もっと踏み込んで「夏目漱石だったら統計的に見て次の単語はこれ」みたいに指示してくれるソフトが出来たら,こっそり使ってみたい。